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【打ち切り漫画レビュー】TOKYO WONDER BOYS

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こんにちは、takaです。

 

今回は2014年14号から連載が始まり、2014年24号で連載終了となった「TOKYO WONDER BOYS」のレビューを書きたいと思います。

連載が始まった2014年は丁度ブラジルワールドカップが開催されるということもあって、サッカー界は盛り上がっていました。

そんな最高のタイミングでの連載だったのでジャンプ的には期待をして送り出したのかもしれませんが、わずか10話での打ち切りとなってしまいました。

 

 

 高校サッカー界の注目株・樋本究児が弱小チームへ!?

 

高校生の”樋本 究児(ひのもときゅうじ)”はサッカー選手として注目されており、将来は海外のチームで活躍する事を目標にしていた。

 

 「日本のリーグに興味はありません、俺が戦うのは世界です」

 あるとき、サッカー部の監督から「ここへ行け」と一枚のメモを渡される。

メモにかかれた場所に行ってみるとそこは、Jリーグ2部の弱小チーム・SA西ヶ丘の練習場だったのでした。

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興味のない樋本は帰ろうとするのだが、そこで樋本と同じように練習場にやってきていた”南条 壱丸(なんじょういちまる)”と出会う。

そして現われたSA西ヶ丘の監督・塩屋から「二人とも練習試合に出て欲しい」と頼まれるのであった。

しかし、

 

「練習に参加する価値すら見出せません、2部なんかに居座り続けるこんなチーム」

塩屋にそう告げた樋本だったが・・。

 

この時点では、Jリーグに興味のない樋本が、サッカーに情熱を燃やす南条やチームメイトによって、徐々にJリーグの魅力に気付いていくようなストーリーになるのかなと思ったのですが、悪い意味でもそんなテンプレートのようなものにはまったくなりませんでした。

そして、南条も樋本と変わらないような男でした。

 

 

なぜ打ち切りになったのか

 

小ネタを所々に挟むのでテンポが悪くなっている

 

小ネタを3コマに1コマくらいの確率で入れてくるので全体の流れが非常に悪くなっていています。

「どこかで見たようなノリだ」と思い調べてみると、作画と原作二人とも「銀魂」に関わっていた人だそうで。

あれは銀魂だから上手くいった特別なノリであって、いかなる漫画に取り入れても面白くなるものではありません、特にスポーツ漫画との相性はよくないと思います。

まだギャグを取り入れるにしても、メリハリをつければ効果的になるものでしょうが、ところかまわず入れてるのをみると、もう悪ふざけのようにしか思えませんでした。

特にてへぺろ」「エロイスト」「モモチン」への異常な執着は何だったのでしょうか。

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大事にしなければいけないであろう場面でも、そんな小ネタを入れてくるので話に締まりがなく、どういう思いで読んでいいのかわからない場面が多々ありました。

果たしてサッカーの何を伝えたかったのか?

本当はギャグマンガを描きたかったのでしょうか?

とにかく思いついた面白いことを「これもいれとけ!」「あれもいれとけ!」と詰め込んでいる感じしかしませんでした。

 

主人公二人のやりたいことに共感できない

 

序盤からやけに南条壱丸が西ヶ丘に入団することに異常なこだわりを持っていたので、何か特別な理由でもあるのかとずっと思っていました。

読み進めていくにつれ、壱丸が憧れる元・西ヶ丘のエースストライカー天河と姿が重なるシーンがあったり、監督の何かを知っているような雰囲気があったりしたので「これは天河が死んでいて、壱丸の体に乗り移っているような展開になるやつか?」と自分なりに考えていたのですが、真実はただ、子供のときに海外に移籍する天河に「天河の代わりに西ヶ丘を最強のチームにする」と約束しただけというものすごく肩透かしな薄い理由でした。

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そしてもともと「西ヶ丘を最強にする」といっていた天河が海外に突然、移籍した理由も何か深いものがあるのかと思っていましたが、本当に海外でサッカーがやりたかっただけのようでした・・・そんな人の意思を継ぐのか・・・結局、作中で言われていた通り天河は”裏切り者”のままで終わってしまいました。

 

入団を拒否し続けていた樋本究児に至っては、なぜか壱丸に心を打たれ入団を決意します、数回読み返しましたが、イマイチよくわかりませんでした。

一応、二人の中に”天河”は共通の存在としているのですが、もっと”二人を運命的に西ヶ丘に導く、サッカーをするのが西ヶ丘でなければならない重要な何か”が必要だったと思います。

上で述べた通り、二人ともチームに所属している理由がとても薄いために、そもそもの二人のモチベーションがどこからくるのかがわからず、そんな二人のやることにどう共感してどう応援しろというのでしょうか。

 

 

サッカーを馬鹿にしつつ、何を伝えたかったのかもわからない

 

サッカーというメジャースポーツを扱っているだけではなく、Jリーグの2部を舞台としている漫画なのに

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「ジャパンリーグとかださい」

「2部リーグに夢も希望もない」

「あーあ、人生の選択肢間違えちまったかなあ」

など、不快とも思えるようなセリフを登場キャラのほとんどが口にします。

そんなキャラばかりなので、もちろんキャラを愛することもできなければ、魅力も何もありません。

サッカーに対して不快な発言の数々で読者のサッカー経験者、未経験者ともこの漫画の味方にはならないし、作品を通してサッカー愛、仲間との友情、絆、勝利、なにひとつとして描かれていない・・・一体何をやりたかったのか?何を伝えたかったのか?

作者の二人はサッカーに親でも殺されたのでしょうか??

本当に読んでいて、ただただ「サッカー嫌いなんだろうな」としか感想が思い浮かびませんでした。

 

 

 

ワールドカップ開催でサッカーに興味をもつ子供が多い中で、よくこれを連載させたなということが正直な意見です。

こんなにもサッカーに批判的では10週で打ち切られるのも納得だろうなと。

全体を通して「興味のないサッカーより、本当はギャグ漫画が描きたかった」という滲み出るものを感じました。

サッカーに対しても不快なセリフがバシバシと出てくるので、作者の二人のように「親をサッカーに殺された」「サッカーをみてるとイライラしてしょうがない!」というサッカーに強い恨みをお持ちの方は、是非とも読んでみることをオススメします。

 

 

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